中断期に新たな仲間を迎え、マイナビ仙台レディースのピッチ上には“大きな変化”が表れ始めている。新加入の18歳、FW松窪真心選手とDF佐々木里緒選手が共に2試合連続で先発出場し、はつらつとしたプレーを見せている。前線から積極的なプレスでボールを奪い、迫力あるシュートで躍動感を生み出す松窪選手。左サイドから正確なフィードで相手DFの裏を狙い、自らも果敢に仕掛ける佐々木選手。「それぞれが持ち味を出している」と松田岳夫監督も高く評価をしている。新加入選手たちはキャンプ中から多くの先輩とコミュニケーションを取り、互いの考えやプレースタイルを理解しようと務めてきた。彼女たちの持ち味をチームの武器として生かそうと、経験豊かな仲間たちがピッチ内外で支えている。
第11節サンフレッチェ広島レジーナ戦は、開始3分に見事なカウンターからMF中島依美選手のヘディングゴールが決まり、幸先よく先制した。しかし、前半25分にセットプレーから追いつかれると、後半には追加点を献上し1-2で黒星を喫したマイナビ。セットプレーでの失点が続いていることについて中島選手は「もったいない失点。もっと1人1人が責任感を持ってプレーしなければ」と危機感を。リーグ戦再開後、未だ勝利に恵まれていないが、第9節のINAC神戸レオネッサ戦も含め、選手同士のスムーズな連動からゴールが生まれている。松田監督が強調する「ボールを持ったら第一にFWを見ること」や、その先にシュートの意識が浸透していることをポジティブに捉え、さらに積み重ねていきたい。
今節の対戦相手は日テレ・東京ヴェルディベレーザ。第8節の対戦ではアウェーで25本ものシュートを浴びたが、GK松本真未子選手が鬼気迫る好セーブを連発。PKも止めて勝ち点1をつかみ取った。しかし、ホームでは一方的に打たれ、耐えるだけではつまらない。主導権を握って仕掛け、ゴールに迫る場面を増やしたい。攻撃のカギを握る1人、FW矢形海優選手は「1対1の球際や攻撃面には前期より思い切ってできている」と自信をのぞかせた。「ボールを持ったら仕掛け、ゴールを狙っていく姿勢をもっと出して行きたい」。彼女が大胆に前進すれば、マイナビのチャンスは広がる。勇猛果敢に相手陣に攻め込む姿を見せてほしい。