マッチデープレス vol.09

試合のみどころ Today's Highlights

石巻から始まる2024-25シーズン後半戦。
復興応援マッチで力強く勝利をつかめ

 前期のリーグ戦から約3か月の中断をはさんで、WEリーグ後半戦がいよいよ幕を開ける。ここまで11試合を戦い2勝1分8敗で10位。満足できる結果は得られていないマイナビ仙台レディースだが、けが人の復帰やチームを活性化させる新戦力の加入など、明るいムードで再開の試合を迎える。前期との違いをピッチで結果として示していきたい。
 前期、特別指定選手として試合出場を重ねているMF大西若菜選手、ユースからトップ昇格を果たしたMF佐藤にいな選手、中盤で運動量豊富にプレーするMF江崎世来選手、183cmの長身を誇るGK横堀美優選手と個性豊かなルーキーたちがチームに加わった。各ポジションで競争は激化している。2月の延岡キャンプで須永純監督は、「前期良かったところはさらに伸ばし、課題を1つずつつぶしていく」と様々な可能性を試しながら、開幕への準備を進めてきた。重視するのは切り替えの速さ。「攻撃をしながら、攻撃に関与していない選手が何をするかが重要」と選手たちに強調している。

 対戦相手はサンフレッチェ広島レジーナ。前期のアウェー戦では、FW津田愛乃音選手が当時のWEリーグ最年少ゴールを生み出したが、サイドからゴールを脅かされ4失点を喫した相手だ。DF國武愛美選手は「味方と連携して相手の一番危ないところを消していきたいと思っている。守備をする時間が多いかもしれないが、集中を切らさず全員で守り切って勝ちたい」と表情を引き締める。前期は悔しい失点を重ねてしまった。キャプテンは最後にみんなで笑うために、後期はより強くゴール前で体を張り続ける。

 後期のホームゲームは全て石巻市の「セイホクパーク石巻フットボール場」で開催され、特に3月2日のS広島R戦、16日の東京NB戦は東日本大震災からの「復興応援マッチ」として実施される。マイナビ仙台レディースの前身、ベガルタ仙台レディース時代から所属しているGK齊藤彩佳選手は「東北の中でも復興の途中で、大変な思いをしている人たちもいる。そういう方々の思いも背負いながらピッチで表現したいと思う。前半は苦しい思いをたくさんしたので、後半はサポーターの皆さんと1つでも多く喜び合える試合をしたい」と石巻での勝利を目指す。東北の学生がデザインした復興応援ユニフォームを身にまとい、躍動する選手たちを後押ししていこう。