マッチデープレス vol.06

試合のみどころ Today's Highlights

進歩している攻撃の形。
迫力を持ってユアスタのゴールネットを揺らせ

 この長いトンネルを抜けられるか。開幕から未だ勝利がないマイナビ仙台レディース。
 勝ち点獲得は思うように進んでいないが、「課題は少しずつ変わってきている」と須永純監督。「最初はビルドアップからの前進が上手くいかず、シュート0本の試合もあった。少しずつ決定機を作れるようになってきて、あとはチャンスを決め切るというところまで来ている」。実際に、前節のAC長野パルセイロ・レディース戦では相手を上回るシュート10本を放ち、途中出場の石坂咲樹選手のFW起用によってゴールも生まれている。クラシエカップ第5節のノジマステラ神奈川相模原戦ではトップでの先発起用され、相手DFと駆け引きしながら90分間ゴールを目指し続けた。「攻撃に深さをもたらす役割」と須永監督が評価する通り、今節もスピードと豊富な運動量で相手をかく乱し、相手陣に迫っていく。ゴールという結果にはつながらなかったが、N相模原戦ではセットプレーから大きなチャンスも生み出した。今節もより迫力を持ってゴールに飛び込んでいきたい。

 今節の対戦相手、ちふれASエルフェン埼玉は現在9位。チームとして「5位以上」「初タイトルを獲得すること」を目指す2024-25シーズンだ。先週のクラシエカップ第5節・セレッソ大阪ヤンマーレディース戦では試合終了間際にセットプレーから瀬戸口梢選手のゴールで追いつき勝ち点1を獲得。最終節へノックアウトステージ進出への望みをつなげた。取られても取り返す粘り強さ、劇的同点弾の勢いをアウェーのリーグ戦でも発揮してくるはずだ。

 結果が出ない中だからこそ、現状から目を背けず、前向きに取り組む。「やりたいことは少しずつ出せているので、やり続けるだけだと思う。プレーの質を求めながらも、チャレンジしたことに対してはプラスの声がけをしていきたい」とキャプテンの國武愛美選手も仲間を鼓舞し続ける。さぁ、今節こそ。選手もサポーターも思いは1つだ。