WEリーグ クラシエカップで、マイナビ仙台レディースはノックアウトステージ進出が叶わなかった。ここで須永純監督の思いを届けたい。「グループステージで敗退は決まってしまいましたが、私たちはまだ勝利していない状況。しっかり勝利を目指します。どんな試合も無駄にはできない。何よりも、サポーターの皆さんがずっと応援をしてくれて、勝利を待ってくれている。選手もスタッフも、僕も本当にそのことをありがたいと思っています。その方々のために勝利したいと考えています」。平日のアウェー戦へも足を運び声援を送ってくれる熱心なサポーター。そして勝利を信じてユアテックスタジアム仙台へ集まってくれる人たちへ、是が非でも初勝利を捧げる一戦にしなければいけない。
ノジマステラ神奈川相模原、アルビレックス新潟レディースと3チームで戦ってきたグループステージ。マイナビ仙台はここまで3連敗で、全て0-1で敗れている。今回の対戦相手・N相模原はカップ戦2連勝中で、最終節に新潟Lとの直接対決を残しており、グループステージ突破のために確実に3連勝を狙いに来る。アウェーで対戦した第3節では風下に立った前半に大竹麻友選手のゴールで先制を許した。後半は徐々にボールを握って相手ゴールに迫ったが、相手のコンパクトな守備をこじ開けることはできなかった。足りなかったのは「深さと幅を使った攻撃」と須永監督は振り返る。
そこからおよそ1か月、チームは苦しみながらも、少しずつで前進し始めている。特別指定のFW大西若菜選手が大胆な仕掛けからゴールを狙い、MF遠藤ゆめ選手もコンディションを上げてきている。チーム全体でゴールへ迫る回数を増やし、WEリーグ第6節・AC長野戦ではMF石坂咲樹選手の今季初ゴールも生まれた。今季途中出場が続いた歯がゆさを払しょくするような壮快なダイレクトシュートに「攻撃面ではもっと1対1で仕掛けたり、シュートを打ち、ゴールを決めること。守備の球際も、もっと突き詰めてやっていく」と、石坂選手はどん欲さを示す。さぁ、次の“ヒロイン”は誰か。この試合は「これまで長いプレー時間を与えられなかった選手にも良い機会となると思っている」と須永監督。全ての選手にチャンスはある。勝負にこだわりながら、チーム力を底上げする有意義な90分にしたい。