マッチデープレス vol.01

試合のみどころ Today's Highlights

安定を見せる守備組織。ピンチをチャンスに、
強い気持ちで開幕ゴールを狙え!

 マイナビ仙台レディースがWEリーグで迎える4シーズン目の開幕。練習場にははつらつとした声が響き渡る。「声を出すことのメンタル面への良い影響をキャンプ中に学びました」とキャプテンの國武愛美選手は話す。苦しい時に誰が声を出せるか、沈まずに上を目指して行けるか。昨シーズン10位と思うような結果が出せなかった歯がゆさから、チームは明るく、たくましく前進しようとしている。

 シーズン初戦となった2024-25 WEリーグ クラシエカップ第2節・新潟L戦は、0-1の敗戦となった。10年ぶりの仙台復帰となったDFリーダーの長船加奈選手が「もったいない試合」と振り返るように、攻守に主導権を握りながら、相手の鋭いカウンターの1点で敗れてしまった。失点はしたが、DFラインの中央に入る長船選手を始め、一人一人の役割が整理され、安定感ある守備組織が構築されてきた。流動的に動く中盤から、最前線のストライカーへ良いボールも供給されている。

 順調にプレシーズンのトレーニングが進んでいた中、チームは思わぬアクシデントに見舞われた。開幕を前にした練習試合で、昨シーズン7得点のエース、廣澤真穂選手が負傷し、戦列離脱を余儀なくされた。「一番悔しいのは真穂」と仲間たちはその胸中を思いやる。クラシエカップ新潟L戦では、先発に抜擢されたユースのFW津田愛乃音選手が常にゴールを目指す好プレーを見せた。このチームの緊急事態を、誰もが成長を遂げるための機会に変えていかなければいけない。宮城県民無料招待のリーグ開幕戦。ユアテックスタジアム仙台は大きな歓声に包まれるだろう。この試合で誰がチームを救うのか。誰が最もスタジアムを沸かせるプレーを見せるのか。このピンチをチャンスに変えられるのは誰か。リーグ開幕のピッチに立つメンバーは、強い思いを込めて勝利に向かっていく。