頼もしい「背番号30」がピッチに戻ってきた。佐々木美和選手は第11節・浦和戦で左腕を骨折。戦線離脱を余儀なくされたが、前節千葉L戦で復帰し、後半の45分を全力で駆け抜けた。当初の予定よりも早い復帰に少し不安はあったという。「でもそこを気にしてしまったら、ベストなコンディションに持って行くことはできない。覚悟を決めて試合に臨みました」との言葉の通り、相手に鋭いプレッシャーをかけ、闘志あふれるプレーで戦う姿勢を示した。
「ユアスタは特別な場所。知り合いが見に来てくれるし、地元だから頑張って欲しいという声も聞こえてくる。その中で活躍して、勝利という形でサポーターの皆さんに感謝を伝えたい」。強い思いで故郷の仙台に復帰したシーズンだ。2度のけがで思うように前へ進めないこともあった。しかし、この最終盤には間に合った。更に今節の対戦相手は、2019年から3年半プレーした古巣のN相模原だ。「前回のアウェー対戦はけがで勝負できず、『そこに自分がいたら』という悔しい思いがありましたが、チームメートが勝ちを持って帰ってくれました。恩返しという形で結果を残して、仙台に勝利を届けられるように全力でプレーしたい」。仙台の佐々木美和、ここに在り。聖地ユアスタでの勝利の喜びを誰より知る佐々木選手が、その気持ちとプレーで勝ち星を引き寄せる。