2試合連続のスコアレスドロー。課題とされていた守備は改善され、この2試合はクリーンシートが続いている。須永純監督は「攻撃が良くなっているから失点が減っていると考えている。自陣の低いところでボールを取られることが少なくなり、相手コートに前進することが増えている」と評価する。田畑晴菜選手は「全員でゴールを守ることを徹底している。守備の手応えはあるが、点が取れていない。ビルドアップでボールを運ぶことができるようになってきているけれど、前進するだけではなくペナルティーエリアに侵入する回数を増やしたい」と先を見る。ゴールを取る確率を上げるため、求められるのは質と量の両面だ。
「点を取らなければ勝つことはできない」と隅田凜選手は危機感をにじませる。「ボールは握れているけれどチャンスが少ない。千葉L戦では意識的に前へボールを当てようと意識した。ゴールを取るためにはそこからの工夫や迫力が必要」。ゴール前でのコンビネーションやクロスへの入り方。相手を惑わすドリブル。一人一人が自分にしかない武器を示しながら、相手の意表を突くプレーがどれだけ出せるか。それは間違いなく、スタンドを沸かせる結果につながっていくはずだ。
今節対戦するのは現在最下位に沈むノジマステラ神奈川相模原。今季はここまで1勝3分15敗と苦しい戦いを強いられている。しかし第17節で今季初勝利を上げ、攻撃の中心である南野亜里沙選手が4月以降得点を重ねてチームを勢いづけている。トンネルを抜け、この終盤の巻き返しに意欲を燃やすN相模原はけして侮れない相手だ。
シーズンも残りは3試合。タフな連戦を終えて、ここからはようやく1週間に1度のペースで試合がやって来る。簡単な戦いは1つもないが、悔しい思いをたくさん味わったからこそ、ホームでは選手たちの笑顔が見たい。勝利を喜び合える瞬間を目指して、マイナビ仙台に関わる全ての人が力を尽くす一戦だ。