「今シーズンこそは、得点を取りたい」。そう意気込んだ主将・DF國武愛美選手が開幕戦で、早速鮮やかなヘディングゴールを決めた。コーナーキックの場面、「(中島)依美さんが当てるだけの良いボールをくれた。こんなに早く取れてびっくり」と目を丸くした。このゴールは2023-24WEリーグの開幕ゴールとなった。キャプテン自ら、結果でチームをけん引し、3-1での見事な勝利にサポーターは沸いた。
ピッチ上で見せる闘志、局面で体を投げ出す守備でも仲間の心にも火をつける。「コミュニケーションを取りながら、みんなバチバチやっている。一つ一つのプレーを大切にし、カップ戦から積み上がっているものがある」と自信を深める。未勝利に終わったWEリーグカップ。「このままでは戦えない。監督、スタッフ、全員で甘かったという反省から練習の強度も上がっている。全員の共通認識があって練習できている」。危機感があったからこそ、一つになって前進できた。
“多国籍軍”となった今季のマイナビ仙台をまとめるのは簡単なことではないはずだが、「外国籍の選手たちは、よくしゃべってくれる。ほぼ英語ですが、日本語の単語も覚えてくれるようになった」。プレー中に解決できないことは、練習後に通訳と丁寧に確認する。「伝わらないという感じがないのは、彼女たちの人柄かな」と微笑む。それはまた、キャプテンやチームメートの人柄でもあるはずだ。
「カップ戦はホームでも一度も勝利を届けられなかった。それが悔しくて辛かった。ホーム開幕戦、I神戸は強いが、勝利を届けられれば今後につながる一勝になるし、自信にもなる。勝ちにこだわる試合にしたい。」連勝へ。頼れるキャプテンは強敵にも臆せず、挑む。