マッチデープログラム vol.02

チームに関わる全ての力を一つに。
課題を克服しながら一歩ずつ前へ進もう

　WEリーグカップが開幕し、いまだ勝利がないマイナビ仙台レディースだが、明るく前を向く。第2節千葉L戦から病気療養の須藤茂光監督に代わって指揮を執る佐々木勇人コーチは「昨季も一度指揮を執ることはあったので不安はなかった。トレーニングから選手たちは僕の言うことをよく理解してくれた」と話す。4失点を喫した第1節のS広島R戦後、まず着手したのは、守備の整備だ。「DFラインの上げ下げやファーストディフェンスをはっきりさせることができた」とDF國武愛美選手が振り返る。役割を明確にしたことでクロスに対して強く行けるようになった。

　今節迎えるのは昨年WEリーグカップとリーグ戦2冠の三菱重工浦和レッズレディース。エースFW菅澤優衣香選手が前節2得点の活躍を見せ、FW西尾葉音選手やDF西村紀音選手ら下部組織で育った若手選手も結果を出す。ワールドカップ帰りの代表メンバーも合流し、今季も盤石な戦いを示している。だからと言って、私たちのホームで相手にやりたいようにやらせる訳にはいかない。「リーグ戦での目標は上位3位に食い込むこと。レッズにどう立ち向かっていくか、いかに失点せずに得点を取っていけるかがリーグ戦にもつながっていく」とキャプテン國武選手を中心に、この一戦に強い気持ちで挑む。
好材料は、キャンプからチームに合流したFWカーラ・バウティスタ選手が仲間と連携しながら持ち味を発揮し始めていることだ。「得点につながる活躍をしたい」とサイドで起点となり、味方へ効果的なクロスを供給。自ら抜け出してゴールに迫るシーンも作った。「日本の選手たちはサッカーへ向き合う姿勢が優れている。その哲学や考え方を学びたい」と意気込むチャンスメーカーは、攻撃を活性化させる存在となりそうだ。

　現段階でチームにはけが人が多く“総力戦”となっているが、そこでユース選手も奮闘する。来季トップ昇格が決まっているMF遠藤ゆめ選手や高校1年生の大器、FW津田愛乃音選手がすでに公式戦でデビューを果たした。アカデミーの選手にとってはトップ選手との真剣勝負の中で得られる貴重な経験があり、未来をつかむチャンスでもある。臆することなく大胆に仕掛け、はつらつとしたプレーを見せて欲しい。チームの力を一つに、今季初勝利をつかもう。